「損益計算書の書き方は?」
「実際の経営には役立てられる?」
「個人事業主にはとくに必要って本当?」
損益計算書は会計書類ならではの用語やルールが多く、いざ書こうと思ってもなかなか手が進まず、作成に苦戦する方も少なくありません。
損益計算書には事業運営に役立つデータが凝縮されており、課題の発見と改善に向けた適切な対策ができるので、経営に関わる方は書けるようにしておきたいところです。
そこで今回は、経営シミュレーションゲームを130期以上こなしトライアンドエラーを繰り返してきた僕が、以下の内容を詳しく解説します。
- 損益計算書の基礎知識
- 実際の書き方
- 作るときの注意点
- 個人事業主がとくに学ぶべき理由
損益計算書の書き方だけでなく、データの活かし方まで知りたい方には必見の内容となっているのでぜひ参考にしてください。
ただ、なかには損益計算書の書き方や事業計画の立て方だけでなく、もっと実践的な経営戦略を学びたい方もいるでしょう。
そんな方には、経営や財務を遊びながら学べる「戦略MG(マネジメントゲーム)」がおすすめです!
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【書き方の前に】損益計算書をわかりやすく解説
損益計算書は、企業の経営状況や業績を表している会計書類です。貸借対照表、キャッシュフロー計算書とあわせて「財務三表」とよばれています。
それぞれの特徴は以下のとおりです。
種類 | 解説 |
---|---|
損益計算書 | 企業の財務状況を表す |
貸借対照表 | 企業の経営成績を表す |
キャッシュフロー計算書 | 現金の流れを表す |
損益計算書は決算時に必要な書類であるほか、自社の現状を把握するうえでも欠かせない存在です。
こちらでは、以下の内容について詳しく解説します。
- 損益計算書の要素
- 損益計算書の読み方
- 損益計算書を作るメリット
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
1.損益計算書の要素
損益計算書は「収益・費用・利益」の3つの要素から構成されています。
それぞれの要素が表している内容は、以下のとおりです。
要素 | 解説 |
---|---|
収益 | 企業が商品やサービスを販売して得た収入のこと →売上高 |
費用 | 企業が商品やサービスを販売するために支払ったコストのこと →経費 |
利益 | 収益から費用を差し引いた結果 →プラスなら利益、マイナスなら損失 |
入ってきたお金(収益)と出ていくお金(費用)が1枚にまとめられているため、会社の「稼ぐ力」を読み取れます。
自社の経営状況を正確に把握できますよ!
使い慣れない単語や数字が多く苦手意識をもつ方も多いですが、分解すると日々の事業活動で親しんでいるお金ばかりです。
経営の改善ポイントを見つけられる書類でもあるので、正しく理解して有効活用してくださいね。
2.損益計算書の読み方
損益計算書から正しい情報を読み取るには、記載されている「利益」の種類について理解することが大切です。
利益は「収益ー費用」の計算式で求められるので、収益と費用の内訳を把握しておく必要があります。
「収益・費用・利益」の詳しい分類は、以下のとおりです。
- 収益
売上高/営業外利益/特別利益 - 費用
売上原価/販売管理費/営業外費用/特別損失/法人税 - 利益
売上総利益/営業利益/経常利益/税引前当期純利益/当期純利益
事業だけの状況を判断するなら「経常利益」が見るべきポイントです。売上が多くても費用が多ければ赤字になってしまうので、注意してください。
ライバル企業と比較するときにも使う大切な項目ですよ!
「純利益」は会社全体の稼ぐ力を把握できる指標です。事業以外の特別利益や特別損失、法人税など、すべての収益と費用が反映されています。
すべての項目が大切ではありますが、とくにこの2要素については必ずチェックしておきましょう。
3.損益計算書を作るメリット
損益計算書を作ることで得られるメリットは以下の3つです。
- 金融機関や取引先に信頼してもらえる
- 手元に残るお金を理解できるようになる
- 健全な事業計画を立てるのに役立つ
健全な事業運営ができていることを客観的に示せれば、金融機関や取引先からの信頼を得やすくなります。
また、純利益を見れば経費や税金をすべて引いた金額がわかるので、使ってもいいお金の額を正確に把握できるでしょう。
無理のない予算で事業計画を立てられるようになりますよ!
損益計算書は過去の分析だけでなく、未来の会社経営にも役立つ情報が詰めこまれています。
ポイントを押さえて経営に役立ててくださいね。
損益計算書の書き方を4ステップでわかりやすく解説
損益計算書の書き方を、4ステップでわかりやすく解説します。
- 日々の取引を仕訳帳に記録する
- 仕訳帳の記録を総勘定元帳に書き写す
- 試算表を作成して数字にズレがないか確認する
- 損益計算書を作成する
流れに沿ってポイントをまとめているので、ぜひ参考にしてくださいね。
1.日々の取引を仕訳帳に記録する
事業を営んでいると、日々さまざまなお金のやり取りが発生します。
それらの取引をすべて仕訳帳に記載しましょう。
取引が発生するたびにお金の増減を記録する帳簿のこと
商品が売れて現金が増えたとき、給料を支払って口座の残高が減ったときなど、その都度お金の動きをひとつひとつ記録していきます。
仕訳帳に記載された数字が損益計算書の出発点となるので、間違いや漏れのないように気をつけましょう。
2.仕訳帳の記録を総勘定元帳に書き写す
仕訳帳に記録された数字は日付ごとに管理されているので、項目ごとに分けるために総勘定元帳に書き写します。
- 取引によって発生したお金の増減を、項目ごとに分けて記録する帳簿のこと
- それぞれの項目ごとに総勘定元帳が作成される
総勘定元帳を作成すると、商品なら商品だけの取引を、現金なら現金だけの取引を把握できるようになります。
書き写すときにミスがあると、最終的な会計の締めで数字が合わなくなってしまうので、注意しましょう。
3.試算表を作成して数字にズレがないか確認する
総勘定元帳の内容に間違いがないか確かめるために、試算表を作成します。
- 総勘定元帳をもとに作成される集計表のこと
- 記録した数字にズレがないかを確認するために作成される
試算表は月に1回など定期的に作成し、集めた記録をまとめてチェックしておくことが大切です。
ここでズレが見つかると、総勘定元帳や仕訳帳に戻ってミスを探さないといけません。
膨大な量を一度にチェックするのは大変なので、日々の記録を丁寧におこないましょう。
4.損益計算書を作成する
数字にズレがなければ、損益計算書を作成します。
基本的には、試算表で計算された数字を収益・費用・利益に分けて、該当する項目に数字を記載していくだけです。
ここまでくると難しい作業はとくにないので、安心してください!
試算表でズレが生じないように、下準備を着実におこないましょう。
損益計算書を作成する際の注意点
損益計算書を作成するときに注意すべきポイントは、以下の2つです。
- 仕訳や書き写し時に間違えるとすべてに影響する
- 勘定科目に合わせて表示を変更する必要がある
ひとつずつ詳しく解説します。
1.仕訳や書き写し時に間違えるとすべてに影響する
仕訳の段階や書き写すときに間違いがあると、すべての数字が合わなくなるので注意してください。
ミスを防ぐためにも、複式簿記で正確に記録しましょう。
会社の会計を二重(複式)でおこなう方法のこと
一方の帳簿で収支全体を把握し、もう片方で個別の取引を管理する
ただし複式簿記でていねいに記載しても、書き写しのときに間違えてしまったら元も子もありません。
負担が大きい場合は、会計ソフトを使うことで日々の仕訳が簡単にできますよ!
必要に応じて便利なシステムを活用しながら、正確な記録を残すことが大切です。
2.勘定科目に合わせて表示を変更する必要がある
以下2つの勘定科目は仕訳帳と損益計算書で表示が異なるので、注意が必要です。
- 売上=売上高
- 仕入=仕入原価
売上や仕入は個々の取引から得られる収入や支出を指します。一方、売上高・仕入原価は会計期間ごとに集計された合計額を表しているのです。
このような簿記や会計ならではの考え方に苦手意識がある方には、戦略MGがおすすめですよ!
戦略MG(戦略マネジメントゲーム)では、複雑な会計処理の考え方をゲームを通じて身につけられます。
不得意な方が多いからこそ身につけるだけで頭ひとつ抜けた存在になれるので、ぜひ体験してみてくださいね!
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なお、損益計算書とあわせて把握しておくべき財務諸表に貸借対照表があります。経営状態の分析をしっかりおこなうため、関連記事「【超入門】貸借対照表と損益計算書の違いとは?わかることや経営に活かすコツまで解説」もぜひチェックしておいてくださいね!
個人事業主こそ損益計算書の書き方を学ぶべき3つの理由
実は、個人事業主こそ損益計算書の書き方や仕組みを学ぶ必要があります。
その理由は以下の3つです。
- 収益を正しく把握できるため
- 青色申告に必要なため
- 計画的に活動するため
ひとつずつ詳しく解説します。
1.収益を正しく把握できるため
個人事業主が損益計算書について詳しくなると「本当の収益」を把握できるようになります。
自分だけで事業運営をしていると売上だけに目が行きがちですが、実は経費がかかりすぎていることも少なくありません。
損益計算書を見ればあとから払う税金の額も知れるので、手元に残る金額が正確にわかりますよ!
売上ではなく正しい収益を把握して、無理のない事業活動につなげましょう。
なお、現金の流れを把握するにはキャッシュフロー計算書が必要です。詳しくは、関連記事「【簡単】キャッシュフロー計算書の作り方を優しく解説!おすすめツールや注意点も紹介」を参考にしてください!
2.青色申告に必要なため
確定申告で「青色申告」をする場合は、損益計算書が必要です。
個人事業主に認められている簡易的な所得税の申告方法
手続き・納税額ともに個人事業主の負担を軽減する目的で設定されている
青色申告をする際は「特別税額徴収表(青色申告書)」に事業の収入と支出を記入します。
損益計算書がないと正確な金額がわからず、適切な申告ができません。
納税額を間違えないためにも、損益計算書は必ず作成しておきましょう!
最低でも1ヶ月に1度は収支を計算しておくと、確定申告の際に慌てずに済みますよ。
3.計画的に活動するため
損益計算書は、適切な事業計画を立てる際に役立ちます。
収入と支出のバランスや経費のかかり具合といった「現状の課題」を明確にできるため、適切な改善策が打ち出せるのです。
個人事業主こそ活用すべき書類ですが、実際に読み解ける人は多くありません。
財務諸表を読めると課題が明確になり適切な対策をおこなえるので、学んでいない方よりも成果につながりやすい傾向にあります。
これから損益計算書の仕組みを理解して事業に活用したいと考えている方は、戦略MG(戦略マネジメントゲーム)がおすすめです。
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ぜひ一度参加して、その効果を実感してくださいね。
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なお、戦略MGの詳細については、関連記事「【講師直伝】戦略MG(マネジメントゲーム)研修とは?得られるスキルとゲームの流れを徹底解説」で解説しています。
どのような研修内容なのか気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね!