「融資はどこで受ければ良いの?」
「融資を受けるための条件を知りたい」
「審査に通るためにはどうすれば良いの?」
新しい事業を始める際や設備投資に資金が必要な場合は、融資を受ける必要があります。
しかし、申し込んでも審査に通過できるか不安を感じている方は多いのではないでしょうか。
審査に通るためには、知っておくべき条件やするべき対策があります!
そこで本記事では、法人1期目で年商1.5億円を達成し会社を成長させ続けている僕が、以下の内容を解説します。
- 融資を受ける条件は金融機関によって異なる
- 融資を受けるための5つの条件
- 押さえておくべき5つのポイント
ぜひ最後まで読んで、事業や経営のために資金調達を成功させましょう。
なお、融資を受けるのにもっとも有効なのは会社の利益体質です。儲ける能力が高ければ、銀行側も積極的にお金を貸してくれるでしょう。
そのため長い目で見れば経営スキルを磨くのがおすすめ。戦略MG(マネジメントゲーム)では、ボードゲーム形式で何期も経営シミュレーションができます。
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融資を受ける条件は金融機関によって異なる
融資を受ける条件は、金融機関によって異なります。
代表的な金融機関と特徴は、以下のとおりです!
金融機関 | 代表的な機関 | 特徴 |
---|---|---|
銀行 | 都市銀行 地方銀行 | 金利が比較的安く、長期間での返済も可能 申し込んでから1週間ほど審査に時間がかかる 銀行によって審査基準が異なるため、落ちても他の銀行に申し込めば通る場合がある |
信用金庫 | - | 営利目的よりも地域の発展を目的に融資をしてくれる 中小企業や個人企業などと優先的に取引する 審査は銀行よりも比較的通りやすい 金利は少し高めに設定されることが多い 融資限度額は銀行より少額に設定されていることが多い |
政府系金融機関 | 日本政策金融公庫 国際協力銀行 日本政策投資銀行 商工組合中央金庫 | 政府が経済の発展と安定を目的に設立した金融機関 個人企業、小規模事業者、中小企業などを対象に融資を行う 一般貸付や経営環境変化対応資金などの融資制度が充実している |
銀行は金利も安くて長期間での返済も可能ですが、審査は申し込みから1週間ほどかかります。
信用金庫は主に中小企業や個人企業と優先的に取引していますが、銀行より金利が高い傾向です。
政府系金融機関は独自の融資制度が充実しているのが特徴です。
それぞれ条件や対象が異なるため、企業の規模や目的に合わせて最適な金融機関を選びましょう。
融資を受けるための5つの条件
融資を受けるための5つの条件を紹介します。
- 金融機関からの評価が良い
- 資金用途が明確になっている
- 事業計画書の内容に説得力がある
- 返済計画をしっかりと立てている
- 企業の代表者が連帯保証人になる
それぞれ詳しく解説します。
1.金融機関からの評価が良い
金融機関からの評価が良いと、融資を受けやすくなります。
銀行などの金融機関は取引先企業を「格付け」しており、その評価によってお金を貸すか判断しているからです。
銀行などの金融機関が決算書をもとに行う評価のこと
財政内容が優れていれば評価が高く、問題ありと判断されれば評価が低くなるのは当然のことでしょう。
さらに格付けは、金利を決定する判断材料にもなります!
評価が高い場合は低金利になり、評価が低い場合は高金利になってしまう可能性があります。
普段から、会社の財政状況を健全な状態にするよう意識した経営をしておくことが大切です。
そのためには貸借対照表を読めなければなりません。
「貸借対照表は税理士に任せている」「数字を見るのは苦手…」といった方は、関連記事「【一撃でわかる】貸借対照表とは会社のお財布事情を示す書類!基礎から作り方まで完全解説」をぜひ参考にしてください!
2.資金用途が明確になっている
金融機関からお金を借りる際には、あらかじめ使い道を明確にしておく必要があります。
融資したお金が適切に使われなければ回収できないリスクがあると銀行側は警戒しているからです!
利益を最大化するために投資や、黒字の事業で売掛金を回収するまでの資金ショート防止など、利益を生み出すのが目的だと伝える必要があります。
代表的な2つの資金用途を以下にまとめたので参考にしてください。
種類 | 用途 | 使用例 |
---|---|---|
設備資金 | 事業に必要な設備に使う資金 | 機械の購入 店舗や事務所などの建設 |
運転資金 | 事業を運営するために必要な資金 | 原料の仕入れ人件費・外注費の支払い 販売管理費 |
審査の際に必ず聞かれるため、具体的な数字を使って説明できるように準備しておきましょう。
そのためには会社にいくら現金があってどのくらい不足しそうなのかを、キャッシュフロー計算書で明確にしておくのが前提条件です。
決算月から離れている場合は、月次のキャッシュフロー計算書を求められることもあります。毎月の現金の出入りや余剰金を確認するためにも作成しておきましょう。
詳しくは、関連記事「【簡単】キャッシュフロー計算書の作り方を優しく解説!おすすめツールや注意点も紹介」を参考にしてください。
3.事業計画書の内容に説得力がある
収益性や将来性をアピールして、事業計画書に説得力をもたせることが融資の審査において重要です。
今後の事業に必要な資金や事業の見通しなどを、社内外の誰が見てもわかるようにまとめた書類
金融機関は事業計画書から、事業のイメージや収益性を考慮して融資を行うか判断します。
また、「貸借対照表」「損益計算書」をはじめとした決算書の内容がよくない場合でも、事業計画書がしっかりしていれば評価が高くなるケースもあります。
審査に通過する確率を上げるためにも、根拠がはっきりしていてわかりやすい事業計画書の作成を心がけてください!
なお、誰にでも伝わる事業計画書の書き方は、関連記事「【超入門】事業計画書の書き方10項目を詳しく解説!必要項目や注意点もまるっと紹介」で解説しています。後回しにならないよう、今のうちに作成してしまいましょう。
4.返済計画をしっかりと立てている
審査の際には、毎月の返済金額と返済にかかる期間の具体的な説明が求められます。
金融機関にとって利息収入は収益の柱のひとつとなっており、融資したお金を回収しないと事業が成り立たないからです!
さらに貸出金利が非常に低いのもあいまって、1件でも貸し倒れがあると大きな痛手となるプレシャーもあります。
そのため、会社の財務状況をもとに、返済金額や返済するまでに必要な期間を明示し、安心してもらう必要があります。
計画を立てたら「資金繰り予定表」で返済をシミュレーションして、実現性を確認しましょう。
毎月の収入と支出をまとめて資金の流れを可視化したもの。銀行の通帳に書き込まれる入金/出金項目の未来版を作成するイメージ
難しい場合は税理士からアドバイスを受けながら作成すると良いでしょう。
5.企業の代表者が連帯保証人になる
銀行や信用金庫などの金融機関で融資を受ける際は、企業の代表者が連帯保証人になるように求められることが多いです。
融資を受けた会社が返済できなくなった場合に、代わりに残りの返済金を支払う人のこと
会社の信用が低く融資を受けるのが難しい場合でも、連帯保証人にある程度の資産があれば審査に通る可能性があります。
ただし政府系金融機関である日本政策金融公庫の「新規開業資金」の場合は、保証人不要で申し込み可能です。
2024年3月で日本政策金融公庫の新創業融資が廃止され、新規開業資金に統合されています!
融資を受ける場合は、企業の代表者が連帯保証人になるようにしましょう。
なお融資を受けるためには、会社の経営状況を安定させる必要があります。そのためには、知識を身につけることが必須です。
そこでおすすめなのが、戦略MG(マネジメントゲーム)。事業計画の立て方や会計の知識といった経営に必要な実践的なスキルをボードゲーム形式で学べます。
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融資を受ける条件を満たしながら審査を受ける5つのポイント
融資を受ける条件を満たしながら、審査を受けるポイントを5つ紹介します。
- 必要書類を準備する
- 税金や公共料金を滞納せずに支払う
- 月次試算表を作成する
- 自己資金を準備する
- 決算書の内容を見直す
順番に見ていきましょう。
1.必要書類を準備する
融資を申し込む際には、まずは必要書類を準備することが重要です。
金融機関によって、必要な書類は以下のように異なります。
金融機関 | 必要書類 |
---|---|
銀行 | 商業登記簿の謄本 事業計画書 決算書 試算表 納税証明書 資金繰り表 確定申告書 印鑑証明書 資金使途明細 |
信用金庫 | 事業計画書 資金計画書 借入計画書 会社案内や製品カタログ 不動産の登記謄本 所得証明書・課税証明書・非課税証明書 確定申告書 納税証明書 財務諸表 本人確認書類 |
政府系金融機関 | 借入申込書 預金通帳 本人確認書類 支払い明細書 |
審査をスムーズに進めるためにも、事前に準備しておきましょう。
なお、必要書類の追加や削除がされている可能性があります。ここで概要をつかんでおき、最新情報は融資を受ける金融機関の窓口やホームページで確認することをおすすめします。
2.税金や公共料金を滞納せずに支払う
税金や公共料金は、滞納せずに支払っておく必要があります。
期日内に支払っていないと、返済能力がないと判断されて融資を受けるのが難しくなるからです。
支払いの漏れがないよう、仕組み化しておきましょう!
滞納があると審査に通りにくくなるため、支払いが滞らないように注意してください。
なお、資金繰りが苦しくなって払えないときは、関連記事「【すぐできる】資金繰りが苦しいときにできる3つの対策!根本的な改善方法も解説」を参考に乗り切りましょう。
3.月次試算表を作成する
融資を受けやすくするためには、月次試算表を作成するのがおすすめです。
月ごとの貸借対照表や損益計算書のこと。事業の売上・利益・資産・負債をまとめる
金融機関に経営状態を伝え、返済能力があることを証明するために必要です。
なお、月次試算表の作成は任意となっています。だからこそ、求められたときにすぐに提出できると「資金のリスク管理が徹底している」といった具合で銀行側の評価も上がります。
資金繰りにもメリットがあり、プラスにしかならないので普段から作成してチェックしておきましょう!
4.自己資金を準備する
審査に通過しやすくするためには、自己資金の準備をしておくのが望ましいです。
自己資金とは返済不要な資金のことで、多いと不況に陥っても倒産しにくく、返済能力があると判断されます。
- 預金・貯金
- 配偶者名義の預金・貯金
- 退職金
- 保険の解約返戻金
- 保有資産を売却した資金
一般的に、融資を受けたい額の3分の1ほどを用意すると良いといわれています。
用意するのが難しい場合でも、少しでもあったほうが審査には有利になるでしょう。
なお、融資を受けたいけど、自己資金を準備するのが難しい方は「【徹底解説】自己資金なしでも創業融資を受ける方法!活用できる融資制度も紹介」を参考にしてみてください。
5.決算書の内容を見直す
審査では決算書が重視されるため、内容を見直しておくことが重要です。
とくに貸借対照表の「純資産」は、重視される項目の代表格です。
会社の経済状況を表す決算書で、保有資産・負債、純資産が表形式で示されているもの
返済義務のない企業の資金のこと
純資産が多いほど経営が安定しているとみられ、金融機関からの評価が上がる傾向があります。
さらに、損益計算書の営業利益と経常利益がプラスになっている必要があります。
会社の一定期間の経営成績を示す書類で、一定期間の売上・費用・利益が記載されているもの
「営業利益」は法人が本業で稼いだ利益で「経常利益」は企業が通常行っている業務で稼いだ利益です。
営業利益や経常利益がマイナスだと、利益を稼ぐ力がなく返済能力がないと判断され、融資を受けるのが難しくなります。
審査を受ける前には決算書の内容を見て、マイナスの項目がないか確認しましょう。
なお、貸借対照表と損益計算書について詳しく知りたい方は「【超入門】貸借対照表と損益計算書の違いとは?わかることや経営に活かすコツまで解説」を読んでみてください。
ぜひ本記事を参考に、融資を受けて資金調達を成功させ、事業や会社の成長につなげてください。
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「戦略MGってなに?「受ける意味はあるの?」と思った方は、関連記事「【必読】戦略MG研修は意味がないは嘘!おすすめするわけと学びを得るためのコツを伝授」をぜひ読んでみてください。