「自己資金がなく融資を受けても大丈夫?」
「自己資金がなくても融資を受けられる方法は?」
「審査が緩めの金融機関はある?」
創業時に必要な融資を自己資金なしで受けるのは非常に難しいといわれています。
しかし、資金を用意できる見通しがなくても、起業を諦めたくない人は多いのではないでしょうか。
たとえ自己資金がなくても、創業への支援として融資をしてくれる金融機関はいくつかあります。ただし、条件が厳しい場合や、融資額が少ないなどの課題もあるので注意が必要です。
そこで今回は、自己資金なしでも融資が受けられる方法や、注意点とあわせて自己資金を作る方法も解説していきます。
- 自己資本なしで創業融資を受けるのは可能だが条件は厳しい
- 自己資本なしでも創業融資を受ける方法やコツ・注意点
- 自己資金を作る方法
本記事を参考にすれば、自己資金がなくても融資を受ける方法が理解できるでしょう。
なお、EXTAGE株式会社では、経営について学べる「戦略MG(マネジメントゲーム)」を開催しています。
戦略MGとは、ソフトバンクの孫さんも部下に受けさせている「ボードゲーム形式で取り組める経営シミュレーションゲーム」です。
僕も戦略MGを130期以上こなして、起業前の時点で完璧な資金計画を作成できました!
事業作りは「固定費を上げない」ことが超重要。実際にうちの会社は利益率80-85%を維持していますが、オフィス家賃は固定資産税の13万のみ。社員の人件費は全て投資益でカバーしているので実際は0円。最初の段階で「家賃」「人件費」「広告費」を爆上げするのではなく、利益率90%を超える事業を1人で…
— たくま(福田 卓馬)l EXTAGE株式会社代表 (@shikamarurobo) May 17, 2023
期間限定で初回無料で参加できるキャンペーンを開催しているので、この機会にぜひ参加してみてください。
\ 1日で3年以上の経営が体験できる! /
自己資金なしで創業融資を受けるのは可能だが条件は厳しくなる
これから起業する、または起業したばかりで自己資金が潤沢にあるという状況はなかなかありません。起業にあたって自己資金が不足する場合は、融資を受けなければならない場面もあるでしょう。
基本的に融資は自己資金があることを前提にしていますので、自己資金がない、または少ない状況で融資を受けるには、いくつか工夫をする必要があります。
自己資金なしで融資を受ける場合は、金利が高かったり、融資の上限が低かったり厳しい部分もあります。
その中でも融資可能な金融機関はいくつかあるので、それぞれの条件を比較しながら適切な融資先を選定していきましょう。
できるだけ自己資金があるのが望ましいですが、少ないなかでも工夫して融資先を探してみましょう。
自己資金なしでも創業融資を受ける3つの方法
条件はあるものの、自己資金がない場合や少ない場合でも融資を受けられる金融機関はあります。次の3つの制度を確認してみましょう。
- 日本政策金融公庫の創業融資
- 地方自治体の創業融資
- 銀行・信用金庫の創業融資
それぞれ詳しく紹介していきます。
1. 日本政策金融公庫の創業融資
日本政策金融公庫では、創業支援としていくつかの融資制度があります。
融資制度 | 条件 | 融資限度額 |
---|---|---|
新開業資金 | 新たに事業を始める方または事業開業後おおむね7年以内の方 | 7,200万円(うち運転資金4,800万円) |
中小企業経営力強化資金 | 経営革新または異分野の中小企業と連携した開拓により市場の創出を行なう企業など | 直接貸付7億2,000万円 |
挑戦支援資本強化特別貸付 (資本性ローン) | 新規開業資金、新事業活動促進資金、海外展開など | 小規模事業者・個人事業主は7,200万円、中小企業は10億円 |
それぞれ融資については、新規事業や経営革新があるもの、技術・ノウハウに新規性が見られるものなど条件があります。
日本政策金融公庫のホームページで条件を確認しましょう!
2. 地方自治体の創業融資
都道府県や市区町村などの地方自治体でも融資制度があります。自己資金がなくても融資が受けられるのは、主に自治体が企業向けに行なっている創業融資です。
これは自治体からの直接融資ではなく、金融機関と連携して信用保証協会の保証付きで融資をするものです。
たとえば、東京都には「東京都中小企業制度融資「創業」」があります。対象は、都内に事務所があり、東京信用保証協会の保証対象業種を営む中小企業で、以下3点のいずれかにあてはまる必要があります。
- 現在事業を営んでいない個人で、創業しようとする具体的な計画を有している
- 創業した日から5年未満である中小企業者
- 分社化しようとする会社または分社化により設立された日から5年未満の会社
融資の条件としては、3,500万円まで。返却機関は設備資金10年以内、運転資金7年以内などが条件です。
3. 銀行・信用金庫の創業融資(信用保証協会の保証付き融資)
銀行や信用金庫でも創業に特化した融資制度を取り扱っている場合があります。いずれも信用保証協会の保証が付いていることが条件で、自己資金なしでも融資が受けられる制度です。
ただし、民間の金融機関の場合、自己資金なしでの融資は審査の難易度が非常に高くなります。しっかりとした計画を作成し、担当者に説明する必要があるでしょう。
融資制度の一例としては、以下のものがあります。
- 横浜信用金庫「創業支援融資「創る」」融資金額500万円以内
- きらぼし銀行「創業サポートローン」融資金額500万円以内
- 十六銀行「じゅうろく創業応援ローン「チャレンジサポート」」融資金額1,000万円以内
ほかにもさまざまな融資制度がありますので、地方銀行や信用金庫に相談してみましょう。
融資のハードルは高いですが、事業内容をしっかり作り込んでチャレンジしてみましょう!
なお、銀行で融資を申し込むときは、マイナスポイントをあらかめ対処しておくことが大切です。
詳しくは、関連記事「【徹底攻略】銀行に融資を断られる会社の7つの特徴!対処法や代わりの調達先も紹介」で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
自己資金なしでも創業融資を受けるためのコツ
自己資金なしで融資の審査に通るのは難しいものの、次のような取り組みをすることで融資が受けやすくなります。
- 確実性の高い創業計画書を立案し説得力を高める
- すでに得ている売上実績や契約をもとに説明する
それぞれ確認していきましょう。
1. 確実性の高い創業計画書を立案し説得力を高める
創業融資を受けるには、融資先に対して創業計画書または、事業計画書を提出しなければなりません。自己資金が少ない場合、融資先がリスクを負うことになるため、融資の判断はより厳しくなります。
創業計画書や事業計画書を作成する際は、より確実性の高い計画を盛り込み、具体的な数字で説明ができることが重要です。
販売計画や資金繰り計画、収支計画で根拠のある数字を示せるように準備を進めましょう。
より確実性のある事業計画でなければ、融資を受けたあとの経営もうまくいきません…!
事業計画書の作成方法は、関連記事「【超入門】事業計画書の書き方10項目を詳しく解説!必要項目や注意点もまるっと紹介」で解説しています。ぜひ参考にしてください。
また、計画書を作成するときは予測PL(損益計算書)/BS(貸借対照表)を作成する必要があります。
関連記事「【超入門】貸借対照表と損益計算書の違いとは?わかることや経営に活かすコツまで解説」もあわせて確認しておきましょう。
2. すでに得ている売上実績や契約をもとに説明する
融資申し込み時点で、すでに得ている売上実績や契約があれば、しっかりアピールして担当者に理解してもらいましょう。
事業立ち上げ前に個人で取り組みを行なってきたのであれば、その成果もあわせて伝えてください。事業を立ち上げたあともしっかりと売上を立てて、融資の返済をする能力があるとみなされます。
過去に融資を受け、計画通り返済をしたことがあれば、計画性があるとみなされ融資を受けやすくなる可能性もあります。
今までの取り組みや実績をしっかりとアピールすることが大切です!
自己資金なしで創業融資を受ける際の3つの注意点
自己資金がない、または少ない状況で融資を受ける場合、次の点に注意が必要です。
- 見せ金は自己資金とはみなされない
- 金利が高くなる
- 融資額が少なくなる
それぞれ解説します。
1. 見せ金は自己資金とはみなされない
一時的に第三者から借り入れて自己資金があるかのように見せることを見せ金といいます。自己資金がないと融資の審査に通らないため、抜け道として思いつく人は多いでしょう。
しかし、日本政策金融公庫から融資を受ける場合、6ヶ月程度の通帳原本を確認するため隠すことはできません。また、一時的に借り入れた自己資本は返済する必要があるため、帳簿上の数字が合わなくなってしまいます。
見せ金は詐欺罪に問われることもあり、金融機関から融資金の返済をもとめられます。今後の融資が受けられなくなるため、絶対にすべきではありません。
綿密な計画立案や経営スキルの向上に集中しましょう!
2. 金利が高くなる
自己資金なし、または少ない状態で融資を受けると金利が高くなるデメリットがあります。融資する側から見れば、自己資金が少ない分リスクがあるため、金利が高くなるのは避けられません。
金利が高くなる分、トータルでの返済額が増えるため、その分を含めた資金繰り計画、事業計画を立てる必要があります。
資金繰りに長期にわたって影響するので、やはり自己資金を少しでも作ってから申請するのがおすすめです!
3. 融資額が少なくなる
自己資金なしで融資を受ける場合は、希望する金額まで借り入れできない可能性があるのも注意が必要なポイントです。
金融機関も利益を出さなければ存続できません。担当者は融資額の妥当性を説明し、決裁者から理解を得る必要があります。
自己資金がない不安を払拭する材料がなければ、貸し倒れのリスクを軽減するために融資額を減らすしかないでしょう。
このように、相手の事情も考えて、Win-Winの関係を構築できるよう心がけましょう。
今後の追加融資の際にも印象がよくなりますよ!
自己資金なしより有利!創業融資を受けるなら資金を作ることも検討しよう
自己資金なしでも創業融資を受けられる金融機関はあるものの、審査は厳しくなります。さらに金利が高い、融資の上限があるなどデメリットが多いのが現状です。
ここでは自己資金をどのようにして作るか、または、自己資金として申告できるものを紹介します。
自己資金があれば融資を受けやすくなるので、できるだけ用意しておきましょう。
いくつか事例を紹介するので、できることから実践してみてください。
1.退職金を利用する
勤めていた会社をやめて起業するのであれば、退職金も自己資金として認められます。
何十年も勤めていなくても、意外にもらえる金額が大きいこともあるので確認してみましょう。
まだ現金が振り込まれていなくても、勤めている会社から退職金が出ることを証明できれば自己資金として認められます。勤め先の総務に確認をとり、融資担当者へ相談してみましょう。
2.みなし自己資金
起業するために事前に使った費用は、みなし自己資金として申告できます。
事業を開始する際に買ったパソコンなどの機器や設備の費用は記録しておきましょう。申告には領収書が必要なため、忘れずに保管しておいてください。
口座からの引き落とし履歴などでも証明できれば、申告できますよ。
3.親族や友人から出資を募る
起業に賛同してもらい、親族や友人から出資してもらった資金についても自己資金として申告できます。
出資金のため返済不要なことが前提です!
見せ金と判断されないよう証拠を残しておく必要がある点には注意してください。
贈与契約書を作成し、締結したうえで出資してもらいましょう。
4.クラウドファンディングで出資を募る
新しい事業に魅力がある場合や、SNSなどで話題を集められるのであれば、クラウドファンディングを利用して資金を集める方法もあります。
事業内容に共感してもらう必要があるため、アピール方法が重要です。
SNSでフォロワーを集められれば、クラウドファンディングもありですね!
4.保険を解約する
積立金のある保険や、解約時返戻金がある保険であれば解約することで資金を作れます。解約後入金まで時間がかかる場合があるため、早めに準備を進めましょう。
場合によっては、契約者貸付制度を利用するのもよいでしょう。
ただし、解約したことによって保証が不足しないか、再度確認しておく必要があります!
補填する必要があるなら、掛け捨ての保険に入ることも検討しましょう。
ぜひ本記事を参考に、自己資金の重要性を理解して、希望の融資額をスムーズに受け取れるよう準備を進めましょう。
なお、創業時の融資を受けるには事業計画の精度が重要で、経営スキルが求められます。しかし、事業運営に関する勉強や実践経験を積む機会はそうそうないでしょう。
EXTAGE株式会社では、そんな方向けに「戦略MG(マネジメントゲーム)」を開催しています。
ボードゲーム形式の経営シミュレーションを通じて会社経営を何度も疑似体験でき、経営に関して楽しく学べますよ。
期間限定で初回無料キャンペーンをやっているので、ぜひ以下のボタンから詳細を確認してみてください。
\ 1日で3年以上の経営が体験できる! /