「会社を立て直したいけど何をすれば良いの?」
「経営を再建させる方法を知りたい」
「赤字になってしまったけど対策すべき?」
安定した経営をするためには、立て直しが必要な状態を把握し対策することが重要です。
立て直すにはさまざまな方法があり、会社の状況に合わせて対策をする必要があります!
とはいえ、何から始めれば良いのかわからないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、法人1期目で年商1.5億円を達成し会社を急成長させた僕が、以下の内容を解説します。
- 【大原則】会社の立て直しは現状分析が大切
- 会社の立て直しが必要な状態2選
- 立て直しですべき5ステップ
- 成功実例5選
ぜひ最後まで読んで、経営を再建させて会社や事業の成長につなげていきましょう。
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【大原則】会社の立て直しは現状分析が大切
会社を立て直すときはいきなり対策を考えるのではなく、現状分析から始めてください。
企業が抱える課題の多くは一時的な問題ではなく、根深い原因が存在しているからです。
現状を正しく認識することで、経営が苦しくなっている大もとの要因を明確にすれば、効果的な改善策を講じられます。
以下のように多角的に情報を収集することから始めましょう!
- 財務データ
- 市場動向
- 競合他社の動き
- ビジネスモデル
- 組織体制
ビジネスがうまくいかない原因が外部環境の変化なのか、自社に問題がある内的要因なのかによって対策の方向性は大きく変わります。
問題のある箇所を絞り込み、さらに詳細な分析をおこなうことで、解決すべき課題を明確にしましょう。
なお、現状分析に使えるフレームワークは「【シチュエーション別】経営戦略におすすめのフレームワーク12選!基本的な流れや注意点も解説」で紹介しています。ぜひあわせて参考にしてください。
会社の立て直しが必要な状態2選
会社の立て直しが必要な状態を2つ紹介します。
- 3年以上赤字が続いている
- 営業キャッシュフローがマイナスになっている
それぞれ詳しく解説します。
1.3年以上赤字が続いている
3年以上赤字が続いている企業は、倒産するリスクが高く立て直しが必要です。
このような場合は純資産が減少し、資産より負債が多い債務超過になる可能性が高いからです。
そのためキャッシュが減ってしまい、資金繰りが悪化してしまいます…!
しかし、3年以上赤字が続いている状態や債務超過になった場合は、金融機関から借入できないことがあります。
資金不足になると倒産のリスクが上がるため、手元のお金が少ない場合は早めに対策をしましょう。
なお「資金繰りが厳しいときの対策を知りたい」という方は、関連記事「【知らないとやばい】会社の資金繰りのショートで起こること3選!おもな原因と対策も解説」を読んでみてください。
2.営業キャッシュフローがマイナスになっている
営業キャッシュフローが何年もマイナスなら、会社の立て直しが必要な状態です。
企業の営業活動における現金の収入と支出を表すもの
キャッシュフローがマイナスになる原因には、次のことが考えられます。
- 本業でキャッシュが稼げず支出をカバーできていない
- 利益が出ていても売上金が未回収のままになっている
- 過剰な在庫を抱えている
マイナスの状態が続くと資金繰りが厳しくなり、最悪の場合は倒産してしまいます。
改善するために、売上金を回収したり不要なコストを削減したりするなどの対策をしましょう。
なお、キャッシュが不足しているときの対策は「【知らないと損】お金がない会社の8つの特徴!資金繰りが苦しいときの心得も解説」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
会社の立て直しですべき5ステップ
会社を立て直す際にすべき5ステップを紹介します。
- 余分な経費を削減する
- リストラクチャリングをおこなう
- 整理解雇を検討する
- 資金を調達する
- 売上アップのための対策を考える
順番に見ていきましょう。
1.余分な経費を削減する
余分な経費の削減は会社の立て直しの基本です。
コストを減らした分だけ、そのまま利益に反映されるからです。
たとえば、経費によって利益は以下のように変わります!
経費:700万円 利益:300万円
経費:500万円 利益:500万円
以下のような会社の経費を削減していきましょう。
- 外注費
- 光熱費
- 消耗品費
- 人件費
- 広告費
- 原材料費
ただし、やみくもに削っていくのはNGです。経営陣だけで判断せず、現場の意見を聞きながら見直しましょう。
現場の意向が反映されていないと、社員のモチベーションや生産性の低下につながる可能性があるため注意してください。
2.リストラクチャリングをおこなう
リストラクチャリングをおこなえば、利益率の改善や負債による負荷の軽減が期待できます。
企業や事業の再構築や組織の構造、ビジネスモデルの改革全般のことを指す
リストラクチャリングの方法は、以下のとおりです。
方法 | 詳細 |
---|---|
財務リストラクチャリング | キャッシュフローの改善を目的に不要な不動産の売却や債権放棄などをおこなう |
事業リストラクチャリング | 事業を見直して整理し、リソースの最適化を目指す |
業務リストラクチャリング | 商品開発やマーケティング戦略の強化、場合によっては人件費の削減をおこなう |
M&Aによるリストラクチャリング | 不採算事業を売却して成長が見込まれる事業に資金を集中させる |
会社の状況に合わせて、実施する方法を選んでみてください。
なお、内部留保があれば目先の資金をすぐに確保できるかもしれません。関連記事「【速攻でわかる】内部留保の3つの使い道!割合を高める方法や分析方法も解説」を参考に、検討してみてしてください。
3.整理解雇を検討する
余剰人員をかかえている場合は、整理解雇を検討せざるを得ないでしょう。
経営不振や不況などの理由で人員削減を目的におこなう解雇のこと
ただし実施する際には、次の4つの要素を満たしている必要があります!
- 人員削減が必要であること
- 解雇以外の経費削減手段をすでにおこなった
- 解雇の対象者が合理的基準で選ばれている
- 対象者や組合に十分な説明をして協議をしている
あてはまらないと不当解雇で訴えられる可能性があるため、事前にしっかりと確認してください。
4.資金を調達する
会社を立て直すには、資金を調達して手元のお金を増やすことが重要です。
キャッシュが不足すると、事業に必要なお金が不足して倒産する可能性が高いからです。
倒産を防ぐためにも、会社にお金がない場合は、以下のように資金を増やす必要があります。
- 補助金
- 助成金
- 銀行融資
- ビジネスローン
- ファクタリング
状況に合わせて資金の調達方法を選び、必要な金額を明確にして借りるようにしましょう。
なお、融資を受けるコツは「【これでマスター】融資を受けるための5つの条件!審査に通るためのポイントも紹介」で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
5.売上アップのための対策を考える
経費削減や資金調達をしても赤字になる場合は、売上アップのための対策を考える必要があります。
十分な売上を確保することが、長期的な視点で会社の改善につながるからです。
収益を増やすためには、次のような方法があります!
- 商品の価格を上げる
- マーケティング戦略の見直し
- 新規顧客の獲得
- リピートを増やす
ただし、商品やサービスを売るために無理な値下げをするのは避けてください。薄利多売になり収益増加が見込めなくなります。
なお「強い企業体質を作りたい」と考えている方は、戦略MG(マネジメントゲーム)への参加がおすすめです。
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会社の立て直しに成功した実例5選
会社の立て直しに成功した実例を5つ紹介します。
- 日本航空
- 日産自動車
- 合同会社ユー・エス・ジェイ(USJ)
- 日立製作所
- 日本マクドナルド
それぞれ詳しく解説します。
1.日本航空
日本航空は2008年のリーマンショックが原因で2010年に経営破綻しますが、会社の立て直しに成功しています。
破綻後に実施したことは、企業再生支援機構による金融機関の債権放棄や3,500億円の公的資金の投入です。
さらに日本を代表する経営者の稲盛和夫氏を会長に迎え、役員全員参加の特別講話を1ヶ月に5回おこない、徹底した教育を実施します。
その結果、2012年3月期に2,049億円の営業黒字を達成し、東証一部に再上場を果たすことに成功しました。
2.日産自動車
日産自動車は1990年代以降、自動車販売台数の減少で経営不振に陥り、1999年には6,844億円の赤字を計上します。
打開策としておこなったのは、フランスの自動車メーカーのルノーと資本提携を結んだことです。
そして、当時ルノーの副社長だったカルロス・ゴーン氏を最高経営責任者として迎えます。
ゴーン氏がおこなった施策は次のとおりです!
- 3年間で20%のコスト削減を実施
- 「現場主義」を重視し、社員との対話から得た知見を経営判断に活かす
- 全社員に目標を周知することで目的意識を持たる
さらに2002年には3年間のグローバル販売台数を100万台まで増やすこと、及び負債をなくす計画を発表し、2004年に達成しました。
3.合同会社ユー・エス・ジェイ(USJ)
2001年に開業したUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)は、初年度に年間来場者数1,100万人を記録しましたが、2004年に事実上の経営破綻に陥ります。
そのため、2010年に多くの実績を残している森岡毅氏をマーケティング部長に迎え、売上向上のための改革をおこないます。
森岡氏が実施したマーケティング施策は以下のとおりです。
- ターゲットをファミリー層・関西圏・海外からの来場者に広げる
- シーズンや曜日による価格調整などの価格設定をおこなう
- SNSを活用したプロモーションをおこなう
その結果、2016年には年間来場者数を1,390万人まで増やすことに成功しました。
4.日立製作所
日立製作所は2008年のリーマンショック後、2009年に赤字が過去最大の7,873億円になり、グループ存続の危機に陥ります。
経営状況が悪化した原因は、業績の悪い事業を上場子会社がカバーしていたため、赤字を解消するための対策が遅れたことです。
そして2009年に川村隆氏が会長兼社長に就任し、次のような経営改革を実施します。
- 株式を発行し資金を調達して自己資本不足を解消する
- 社会インフラとITに事業を集中させる
- 上場しているグループ会社を完全子会社化して利益を増やす
その結果、2021年3月期に過去最高の5,016億円の純利益を達成しました。
5.日本マクドナルド
日本マクドナルドは、2015年に過去最大の約350億円の赤字で経営難に陥ります。
2014年に発生した使用期限切れの鶏肉や、異物混入問題で客離れが加速したことが原因です。
その後、不採算店舗の閉店やSNSを利用したキャンペーンを実施し、黒字転換に成功します。
しかし新型コロナウイルスの流行により大打撃を受け、2020年3月の売上はマイナスを記録しました。
そのため、コロナ禍に合わせて以下のような施策をおこないます。
- モバイルオーダーをアプリのインストールや会員登録不要で利用可能にした
- デリバリー対応店舗を増やした
- クーポンを充実させた
その結果、2020年の利益は312億円と2019年の280億円より増加させることに成功したのです。
このように、有名企業でも事業運営が厳しくなりテコ入れをした事例が多くあります。
ぜひ本記事を参考に、会社を立て直して安定した経営を継続できるようにしましょう。
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