「2代目が会社を潰す確率って高いのだろうか」
「会社を潰す要因はなに?」
「確率を下げる対策も知りたい」
後継者に経営のバトンを渡したいけど、会社を存続できるのだろうかと不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。
同時に後継者も同じような悩みを抱えています。
しかし、会社が潰れてしまう要因と対策を知っていれば潰れる可能性を低くできます。
そこで本記事では、2代目が会社を潰さないための内容を詳しく解説します。
- 2代目が会社を潰す確率が高いといわれる理由
- 会社を潰したくないなら経営学を学ぼう!
- 2代目に限らず会社を潰す確率があがる要因
- 会社を潰す確率を下げる方法
ぜひ本記事を参考にして、事業承継に取り組んでいきましょう!
なお、潰す確率を下げるには経営の経験値をあげるのが近道です。
そこでおすすめなのがEXTAGE株式会社が定期開催している戦略MG(マネジメントゲーム)。実践型の経営シミュレーションをとおして、会社が潰れるプロセスを直に体感できます。
もちろん、成功パターンも経験できるので、ぜひ以下のリンクから詳細をチェックしてみてください!
\ 1日で3年以上の経営が体験できる! /
2代目が会社を潰す確率は高いと言われてしまう理由
2代目社長になることで、会社では何かしらの変化がおきます。そのため、倒産する確率が高まる可能性は十分あるでしょう。
一方で、2代目になってから大きく業績を伸ばした会社があるのも事実です。
たとえば、以下の3社は2代目から規模と業績が上昇しています。
- 株式会社ファーストリテイリング:柳井 正 代表取締役会長兼社長
- 株式会社ジャパネットたかた:高田 旭人 代表取締役社長
- 株式会社U-NEXT HOLDINGS:宇野 康秀 代表取締役社長CEO
つまり、経営者の交代によって会社を潰すか大きくしていくかはその人の手腕しだいというわけです!
また、2代目社長に対してネガティブな印象をもたれやすいのは、悪い評価のほうが広まりやすいことも原因と考えられます。
なお、2代目まで存続している企業は、厳しい環境で長期間生き残ってきた実績もあります。
どのくらい厳しいのかは「【超重要】10年後の企業生存率を下げる2つの要因!存続率を高める5つの対策を紹介」で解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
2代目の自分が会社を潰す確率を下げたいなら経営学を勉強しよう
経営者になるなら、経営学を学ぶべきでしょう。
市場環境の変化が激しい「VUCA時代」と呼ばれる今、経営者は変化に対応しながら会社を存続させていく必要があり、つねに学びが必要なのです。
変化が激しく予測が難しい時代のこと。従来の戦略や慣習が通用しにくくなっており、柔軟性と対応力が求められる。
たとえば、経営者に求められるスキルのひとつに意思決定スキルがあります。
会社の業績や情報をもとに経営者が今後の方針を決定するスキルのことです!
大きな視野で決定するのはもちろん、日々吸い上げられる現場の報告や業績の良し悪しで細かな意思決定も求められます。
そのため、感覚や勘のみに頼らずデータやフレームワークに基づいた意思決定力を養う学びが必要です。
「【保存版】経営の勉強のやり方10選!得られる経営スキルや効果的な学びのコツも紹介」では、具体的な経営の勉強方法を紹介しているのでぜひ参考にしてください。
また、経営の勉強を座学でやるのも大切ですが、実践形式で経験値をつみあげたほうが効率的に学べます。
とはいえ、現実のビジネスで経験値を積むのはリスクが高いでしょう。まずは戦略MG(マネジメントゲーム)でいろいろな失敗を重ねることをおすすめします。
\ 1日で3年以上の経営が体験できる! /
2代目に限らず会社を潰す確率を高める要因5選
会社が潰れるには以下の5つの要因があり、必ずしも2代目が確率をあげるわけではありません。
- 業績不振
- ゆでガエル現象
- 人手不足
- 黒字倒産
- 放漫経営
組織や会社をだめにする要因はいつの時代も同じです。
それぞれ詳しく解説するので、内容を理解して行動の教訓にしましょう。
1.業績不振
業績不振とは自社商品・サービスが売れない状態を指します。
じつは、会社が潰れる7割以上の要因は業績不振によるもの。帝国データバンクの「全国企業倒産集計 2023 年報」によると、倒産した会社のうち78.5%が販売不振で倒産しています。
業績が落ち込むと利益が出せません。一方で、従業員の給料や取引先への支払いが発生するので、業績不振は赤字につながります。
したがって、業績不振は会社を潰す確率をあげてしまう要因なのです。
もし2代目が業績不振で会社を潰す確率をあげてしまうとしたら、事業承継時点で売上や利益が下がっている可能性も十分に考えられます。
そのため、創業社長と2代目後継者は会社を倒産させないよう、力をあわせて業績を回復させることが先決です。
日々、業績と財務状況をチェックして必要に応じてすぐに改善に着手しましょう!
2.ゆでガエル現象
ゆでガエル現象とは、市場環境の変化に気づかないまま、徐々に経営が傾いていく状態のことです。
カエルの入った水の温度を徐々にあげていくと、熱湯になるまで気づかずに死んでしまうことから由来しています。
会社が潰れてしまう大きな要因は業績不振です。さらに掘り下げていくと、根本的な要因は市場ニーズの変化に対応できていなかったことに行き着きます。
したがって、2代目に変わることが直接的な要因ではなく、過去の成功体験から同じやり方を続けていたことがゆでカエル現象の原因になっているわけです。
会社を経営するのであれば、環境の変化に気づく力や柔軟に適応する力を身につけていきましょう。
世の中の動きや顧客ニーズに対して常にアンテナを張っておくことが大切です!
3.人手不足
2024年は人手不足による倒産が過去最多ペースで進んでいるのをご存じでしょうか。
帝国データバンク「人手不足倒産の動向調査(2024 年上半期)」によると、2024年の人手不足による倒産は上半期の時点で184件発生しています。
これは年間件数で過去最多を大幅に上回るペースです。
人手不足が倒産につながる要因は以下の3つがあげられます。
- 製造人材不足による生産性の低下
- 営業人材不足による売上の減少
- 従業員の待遇改善による人件費の高騰
販売商品の生産からセールスにいたるまで、人手が必要です。
しかし、慢性的に人手が足りなくなると売りたいものも十分に販売できない状況につながります。
結果的に売上と利益が減少し、資金確保が困難となり倒産へつながりやすくなるでしょう。
2代目経営者は、前任者からの事業継承の際にこの問題に直面することが多く、早期に対策を講じる必要があります。
働きやすい環境の整備や業務効率化、IT技術の導入などで持続可能な経営体制を構築しましょう。
どこの会社も人手不足が顕著なので、時代にあわせた対策が必要です!
4.黒字倒産
黒字倒産とは帳簿上では利益が出ていても、手元資金がなくなることで発生します。
帳簿上が黒字でも手元資金がなければ、毎月発生する支払いに対応できず事実上の倒産へつながるのです。
黒字倒産のおもな要因は、以下の3つがあげられます。
- 資金繰りの悪化
- 債務超過
- 売掛金の未回収
黒字倒産を防ぐポイントは手元資金、いわゆる会社の現預金がいくら残っているのかがカギとなります。
とはいえ、手元資金がないからといってすぐには倒産しません。
ギリギリの状態が続くことで会社の信用が低下、結果的に資金調達が困難となり倒産へとつながります。
2代目に限らずですが、会社のお金の流れ(キャッシュフロー)を管理すれば黒字倒産は防げます。
経営者に求められる重要なスキルのひとつは財務知識です!
黒字倒産については「【徹底解説】黒字倒産のメカニズムと5つの事例!防ぐためのポイント5選も解説」で解説しているので、ぜひ読んでみてください!
5.放漫経営
放漫経営とは、経営者の管理がずさんな状態を指します。
具体的には、経営資源の私物化や意思決定の放棄などがあげられます。
たとえば、会社の資金で高級車を購入したり、経営者家族の旅行費用を負担すること。重要な経営判断をしないまま放置し、従来のやり方に固執してしまうのもよくある問題点です。
放漫経営の末路は資金繰り悪化と従業員の離職です。
最終的には人手不足と業績不振、資金繰りの悪化で倒産を余儀なくされます。
会社を承継するなら、適切な経営手法を学んでおくのが賢明です。
会社の良し悪しは経営者の姿勢で決まるでしょう!
なお、資金繰りショートでどうなるのは、「【知らないとやばい】会社の資金繰りのショートで起こること3選!おもな原因と対策も解説 |」で紹介しています。対処法も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
2代目以降で会社を潰す確率を下げる方法7選
事業承継後に会社を潰さないためには、引き継ぐ前からの準備が大切です。
ここでは会社を潰す確率を下げるための具体的な方法を7つ紹介します。
- 後継者の意思を確認する
- 継承前から教育する
- 事業承継計画を作る
- 資金を調達する
- 社員からの信用をアップさせる
- 理念を明確化する
- 外部コンサルティングを活用する
できることから取り組んでみてください。
1.後継者の意思を確認する
後継者だと思った相手に引き継ぐ意思がなければ、将来的に会社は傾くでしょう。
そもそも2代目を選ぶまえに、1代目は会社を引き継ぐにふさわしい相手を見極める責任があります。
能力が高く、実績があっても承継に前向きでなければ意味がありません。
具体的な選定基準は以下の5つです。
- 経営を受け継ぐ意思がある
- リーダーシップと決断力がある
- 実務経験が豊富にある
- 経営理念の理解と共感がある
- 人間的な魅力がある
人間的な魅力やリーダーシップ・決断力もあわせてチェックしておきましょう!
後継者を選定し、意思を確認することが創業者として最後で最大の仕事といえます。
2.継承前から教育する
後継者は経営を熟知しているわけではありません。
実力者だったとしても、引き継ぐ会社の理念や雰囲気などわからない部分が多いため、継承前から教育していく必要があります。
会社の理念や価値観を理解できれば、経営者としての役割をスムーズに引き継げるでしょう!
たとえば、複数の部署のマネジメントや新規事業立ち上げへの参画など、実務経験を積ませることで自社への理解と判断力が身につきます。
また、あえて困難な状況に飛び込むことで経営者としての姿勢やタフさも養えるでしょう。
3.事業承継計画を作る
事業承継計画とは中期経営計画のなかに承継時期や具体的な内容を書き込んだものです。
会社の理念やビジョンを明確に示し、後継者に対して価値観を伝えやすくなります。
計画には具体的な目標を明記し、後継者が経営を進めやすい状態にしておくのがポイントです。
また、計画内容は全社員に共有し全員で取り組む姿勢をみせましょう。
計画を作るこつは完ぺきを求めず、8割程度の完成度で進めること。市場環境の変化に対応できる柔軟性と余白を作っておきましょう。
承継計画は全社一丸となる必要がありますよ!
なお、経営計画の作り方や参考例は「【わかりやすい】中期経営計画作り方ガイド!作成時のポイントや活用事例も紹介」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
4.資金を調達する
資金繰りが厳しい状態で2代目に引き継がせるのは、倒産のリスクが大きいです。
対策として資金調達をおこなう必要があります。
しかし、資金繰りが厳しい状況からの資金調達は、難易度が高めです。
金融機関やベンチャーキャピタルからみれば、財務状況の良くない相手に融資や資金提供をすることはデメリットが大きいからです。
そのため、資金繰りが厳しい場合は税理士に頼ることをおすすめします。
税理士は財務状況の改善の提案や融資の書類作成などのサポートのほか、補助金や助成金などのさまざまな資金調達方法を把握しています。
2代目に引き継ぐまえに、税理士を味方につけて資金調達を実現しましょう。
税理士さんは税務のほかにも、財務に関わるさまざまなサポートをしてくれますよ!
詳しくは「【徹底解説】税理士が節税してくれないかは人による!頼めない人の特徴や見極め方を紹介」で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
5.社員からの信用をアップさせる
2代目社長が経営を引き継いだ際、抱える悩みのひとつが社員との関係性です。
とくに初代社長からいる社員は、トップが変わることへの抵抗感をもちやすい傾向にあります。
社員との信頼関係の構築は、今後の生産性や業績に影響します。
そのため、2代目は社員との信頼関係の構築に注力しましょう!
社員との信頼構築には以下の取り組みがおすすめです。
- 風通しのよい職場環境作り
- 社労士との連携で福利厚生の充実
- 公正な評価制度の実施
- 定期的なコミュニケーションイベントを開催
- ボトムアップで現場からの意見を吸い上げる仕組み
社員と社長の信頼関係は組織全体のパフォーマンスに影響します。
そのため、さまざまな取り組みを通してコミュニケーションと従業員満足度をあげていくのが良いでしょう。
なかでも、従業員は待遇条件を気にします。経営側は社労士と連携し、働きやすい職場環境を整えることで、生産性を高め会社の安定性を強化しましょう。
社員雇用に欠かせない社労士については「【知らないと損】社労士は必要ないかは状況による!依頼する4つのメリットやタイミングを紹介」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
6.理念を明確化する
理念とは会社の「在り方」を言語化したものです。
世の中に対して自社がどのような存在なのか、どうしていきたいのかを表しています!
代表的な企業の理念は以下の通りです。
- ソフトバンク株式会社「情報革命で人々を幸せに」
- 株式会社ファーストリテイリング(ユニクロ)「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」
- スターバックスコーヒージャパン株式会社「この一杯から広がる心かよわせる瞬間 それぞれのコミュニティとともにー人と人とのつながりが生みだす無限の可能性を信じ、育みます」
理念を明確にすることで、企業の存在意義や目的が従業員に伝わりやすくなります。困難な状況や判断が必要なときに一貫した方向性で進められるでしょう。
持続可能な経営をするためには、理念を掲げ同じ方向に向いて進める組織を作ることが大切です。
7.外部コンサルティングを活用する
近年、外部コンサルティングを活用する会社が増えてきています。
そもそもコンサルティングとは、相談相手の企業課題を解決するために以下の指導をする職業です。
- 戦略の立案
- 戦略の提案
- 現場の改善
コンサルティングといっても種類はさまざまで、幅広い業種が利用できます。
メリットは、第三者の頭脳を活用することで、自社にはできなかったアイデアや戦略を実行できることです。
会社の到達点を高く設定したいなら、コンサルティングを活用することも検討してみてください!
ぜひ本記事を参考に、会社を成長させる2代目を目指していきましょう。
なお、会社経営の経験を積むなら戦略MG(マネジメントゲーム)がおすすめです。
ボード型のシミュレーションゲームでありながら経営に必要な要素がたくさん組み込まれており、リアルな経営体験ができます。
2代目社長就任のまえに、ぜひ一度体験してみてください!
\ 1日で3年以上の経営が体験できる! /
戦略MG(マネジメントゲーム)の詳しい内容を知りたい方は、関連記事「【講師直伝】戦略MG(マネジメントゲーム)研修とは?得られるスキルとゲームの流れを徹底解説」を読んでみてくださいね。